銀河英雄伝説Die Neue These 第十一話「死線[前編」あらすじ
自由惑星同盟軍は、八個艦隊、三千万人の将兵を動員し、銀河帝国領を「解放」すべく進攻作戦を開始した。
イゼルローン回廊を抜け帝国領に突入した同盟軍艦隊だったが、なぜか帝国軍の艦隊は姿を見せず、周辺の星系は次々と同盟軍の支配下に置かれていく。
だが、解放軍として星々に投下した彼らを迎えたのは、帝国軍に食料を徴発され、飢えを苦しむ住民たちの姿だった。
第十一話の感想「作戦は開始されているにもかかわらず、ここへきて大きな穴が…」
補給という大きな問題を解決しないままに自由惑星同盟軍は作戦を結構してしまいました。
また帝国軍領地は同盟軍の支配下に容易に置かれていきます。
先送りにされた補給という問題が更に圧迫されるという結果となってしまいました。
抜けている部分はやはり弱点として帝国軍、ラインハルト・フォン・ローエングラムは見逃してはくれない点だったということでしょう。
まず先にこの問題を危惧したアレックス・キャゼルヌが「我が軍は重大な危機に直面している」として総司令官ラザール・ロボスに具申しますが、本国へ要求を送れと命令されてしまいます。
また補給線を断とうとすると予想される帝国軍の動きもここで予想されていながらも対策という対策をたてることはなく「臆病心」とされてしまいます。
この補給問題に関して各艦隊の司令官も重大な危機と捕らえ、ヤン・ウェンリーの撤退するという提案にそれぞれ乗ることとしました。
「できるだけ速やかに撤退すること」とヤン・ウェンリーは言っていましたが、既にその決断は遅かったのではないかなと思ってしまいます。
第八占領地での暴動というのもただ単に帝国軍が食料を徴発したのではなく、工作員等も紛れていたのではないのかなと考えられます。
自由惑星同盟軍と占領地との融和をさせないという徹底的な作戦をラインハルト・フォン・ローエングラムは勝つために取っているとのことでした。
「勝つ」ということにかけて徹底さが帝国軍は自由惑星同盟軍よりも勝っていたのではないかと思います。
自由惑星同盟軍は作戦の穴をそのままにしていることだけでなく銀河帝国軍がどう動きそれに対してどう対応するかといったことが明確に作戦としてたてられていないのですから…。
アレクサンドル・ビュコックがラザーグ・ロボスに意見具申しようとし、アンドリュー・フォークとのやり取りも酷かったなと思います。
「挫折感が異常な興奮を引き起こし発作を起こした」、「逆らわず、挫折感も与えず、あらゆることが彼の思うように運べばよい」と決定的な問題がここへきて明らかになります。また総司令官ラザール・ロボスは寝ていると…。
もう作戦は始まっているというのにも関わらずこのような問題が起こってはこの先帝国との戦闘はどうなってしまうのか、自由惑星同盟軍が大敗してしまうのは予想できてしまうのが少し残念です。タイトルの「死線」という言葉から、この危機的状況からどうヤン・ウェンリーが切り抜けるのかそんなところが見どころなのかもしれません。
もちろん銀河帝国軍の大規模な攻勢も見どころのひとつだと思います。
銀河の歴史の一頁ASSORTの用語解説コーナー
Youtubeで公開されている公式告知番組「銀河英雄伝説ASSORT」の第13回はナレーション下山吉光生朗読「幕間狂言」2018イベント告知用語解説(尚書、ランデスヘル)という内容です。
題名にはイベントの告知のみで用語解説のコーナーが明記されていませんが、用語解説コーナーがいつものようにきちんとあります。
第十一話の感想は以上です
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